SM小説 鞭化粧

泣きむせぶ女たちの夢つづり。本格SM小説集。

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TOP~隷妻倶楽部 




貞淑な妻たちを完全なる性的二重人格を得た
貴婦人へと化身させてゆく隷妻倶楽部。
中~短編を織りまぜたオムニバス形式で連載します。

一話  二話



ストーリーを見直してイチから書きなおしています。



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TOP~ギボン家を継ぐ女 




(FEMDOM)中世より続く騎士の血筋、ギボン家。
没落する貴族の婿候補への性調教がはじまった。



一話  二話  三話  四話  五話  六話  七話

八話  九話  十話  十一話  十二話  終話



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TOP~FEMDOM 同棲する女たち 




女ふたりの同棲生活を覗いた男の運命。ハードFEMDOM。


一話  二話  三話  四話  五話  六話  七話

八話  九話  十話  十一話  終話



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隷妻倶楽部 

シーン1 セラピスト

二話


 久仁子が自宅マンションを出たのは金曜日の朝だった。夫を送り
出し、シャワーをすませて身支度を整えた。土日に有給を一日足し
て三日の休み。セラピーは二十四時間続くという。

 渋谷ターミナルの私鉄から都心を突き抜けて隅田川を渡る。この
へんまで来れば千葉なのだが、都会の景色に切れ目はなく東京に
いるのと変わらなかった。
 怖がっていたのは昨日までで朝になると恐怖は消えた。怖さよりも
緊張する。イメージセラピーというものを知ったのがマゾ女性のホー
ムページ。つまり性的なニュアンスのあるセラピーであることは想像
できた。

 久仁子は難しいことを考えていたわけではなかった。それなりに
恵まれた家庭環境に育ち、まったく普通に生きてきて、しかしだか
ら、平坦すぎる日々に不安がよぎる。
 生命を燃やして生きている実感がない。得体の知れない空虚に
支配される自分を感じる。
 私のアイデンティって、いったい何? 人並みに結婚もできていて、
このままだと生涯穏やかに生きていく。ごくノーマルな女たちが、お
そらく考えてみようともしないことに固執して、自分勝手な妄想を描
いているだけなのか?

 セラピーは二十四時間。一日分の人生がなかったと思うだけで私
の正体が浮かび上がるならいい。思うことはそれだけだった。

 JRの駅を出て、駅前に列をなしたタクシーに乗り、はじめての街を
ぼーっと見つめながら、わずか数分。いまはもう名さえない古刹の
前でクルマは停まった。大正の頃からある古い寺。住職が亡くなっ
て継ぐ者の絶えた寺を、主宰と呼ばれる男が手にした。住職の家系
なのだと聞かされているだけだった。

 寺は寺の外見を保っていたし、格子の引き戸を開けて庫裏へと入
っても、造作に淫靡なムードはまるでなかった。
 二十代前半の若い女が出迎えた。ジーパンにTシャツを合わせた
だけのあたりまえの娘。化粧っけもなく、長い黒髪をサラサラ流す。
 一見して家族だとは思えない。お手伝いさんか何かだろうと考えた。

「真木さんでいらっしゃいますね?」
「はい、真木久仁子です、こちらにあの…」
 緊張しすぎて声が震える。娘がにこやかに微笑んだ。
「はい、お待ちかねですよ、こちらへどうぞ」

 玄関先は寺だった頃の造りのまま。スノコがあって履物を置く棚が
ある。久仁子は黒のローヒールを脱いで棚に置くと、上がり框に並べ
られたスリッパを履き込んだ。
 娘に連れられて黒くテカる廊下を行くと、ものの数歩でがらんとし
た板の間に広間。そこは本堂だった場所。いまはもう寺ではないか
ら本尊などももちろんなくて、本尊があったと思われる一段高い台
座の上に灰色の毛氈が敷かれてあって、いまどきめずらしいオーデ
ィオセット、それに液晶テレビが置かれてあった。

 それ以外に何もないがらんとした古い広間の真ん中に、大きな座
卓と座布団が二枚。それとは別に部屋の隅に座布団が二十枚ほど
も重ねられてあっただけ。さながら旅館の広間のようだ。
 性を意識させるような妖しいものは何ひとつない。部屋の三方に
それもまたいまどき木枠の窓があって明るい。初夏の陽光が眩しい
ほどに射し込んでいる。

 廊下に板鳴りがして、先ほどの娘が焦げ茶のサロンエプロンをし
て現れた。丸い盆にオレンジジュースを載せている。長かった黒髪
をポニーテールにまとめていたから、もしや通いの家政婦が来たば
かりだったのかと想像した。
 座卓の下座側に正座をした久仁子の前にジュースを置いて離れ
ようとしたときに、まったく不意に背の高い男が顔を出す。
 百八十センチまではなかっただろうが、それでもすらりと背が高く、
髪は男性のショートスタイル。生成りのコットンパンツにグレーのポロ
シャツ。四十代のはじめぐらいの、まだ若い男性だった。

 娘とすれ違いざまに男は「支度しなさい」と言いつけた。そのときの
返事を聞いて久仁子はゾクとした寒気を覚えた。
「はい、ご主人様」
 艶のある微笑みで男に眸を流す娘の面色がマゾ女のそれに思え
てならない。
 ご主人様と呼ばれた主宰は、座卓の上座の側に古い板床を少しも
鳴らさず、あぐらをかいて座り込んだ。

「少し驚かれたようですね。いまのはユリと言って我々の倶楽部のペ
ットのような子なんです」
「ペットですか…」
「私のことは皆が主宰と呼びますのでそう言っていただければよろし
いでしょう。隷妻倶楽部と言いましてね。奴隷の隷に妻と書く。私は
その主宰というわけです」
「そ、それはその…SMとかそういった…?」
「隠してもしょうがない、おっしゃる通りです。意味は追っておわかり
になると思うが、いまはよろしい。チャミちゃんにメールをされたそう
ですね?」

 チャミ。奴隷としての彼女の名がそうだったと久仁子は思った。
「あ、はい。それでご無理を申し上げて」
「うむ。紹介がなければ入れませんので、それでよかったんですよ。
私はもともと整体師だったんです」
「え? 整体師って?」
「マッサージだと思えばいい。ここは以前私の親族がいたんですが、
もうろくしてしまいましてね。受け継いだわけですが、そのときから倶
楽部をはじめたということです。マッサージといってもいかがわしい
ものではない。お客さんには女性も多くいらっしゃり、さまざまお聞き
するうちに影響されることもありましてね。まあ、いきなり説明しても面
喰らうだけでしょうからいまは言いませんが」

「ではセラピーというのはマッサージなんですか?」
 主宰は微笑んで首をすくめる仕草をする。
「いえいえ、こう見えても大学では心理学部で心理療法士を目指し
てましてね。深層心理に踏み込んでいかないと女の人はわからない
わけですが、私がわかってもしょうがない。自分を知ること。すべて
はそこからです。あなただって、そのためにお見えのはずだ」

「では、さっそく。こちらへ」
 柔和に微笑まれ、立ち上がった久仁子の背を主宰はそっと押しや
った。このとき久仁子は、オフィスで着る紺地スカートスーツのミニス
カート。上は白いブラウスだった。小ぶりのショルダーバッグを手に持
った。やや浅く茶色に染めた長い髪を梳き流している。
 薄く白いブラウスが淡いピンクのブラを素通しにし、タイトシルエッ
トのスカートのインベルに潜り込んで、ウエストのくびれを際立たせて
いる。

 久仁子は百六十三センチ、Cカップのプロポーション。ファッション
を下手に崩して私服を選び、不埒な女に見られたくないという思い
が選ばせたスタイルだったのかもしれない。

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